かげぼうしのあゆみ

「かげぼうし」は1979年に発足しました。
 同じ年に同じ近隣の小中学校に採用になった教職員の、「へき地の子ども達にナマの文化を届けたい」という思いからスタートしました。
喫茶店に集まって、演劇をしようか、人形劇もいいな、などと話をしている中で、影絵劇の経験者がいることがわかり、影絵劇に挑戦してみようということになりました。ここに「かげぼうし」が産声を上げました。

 初回の公演は「杜子春」。大学時代の脚本をこの時には使いました。さっそく、舞台づくりが始まりましたが、技術・家庭の先生がいたということもあって、すぐに舞台は完成。スクリーンの大きさは、畳1枚分の小さな物でしたが、舞台の正面に「かげぼうし」と大きく書いた舞台をみると、すごく嬉しかったことを覚えています。
 音響関係担当は、音楽を趣味とするメンバーがいて、この「杜子春」では、富田勲の「惑星」を使い効果を出しました。
 セリフの練習とともに人形作りも開始。今はセリフや効果をデジタル化して使っていますが、当時は生の声でしていたため、セリフを覚えるためにも随分練習を繰り返しました。また公演に向けて合宿をしたこともありました。みんな熱い思いで忙しい中集まって練習したものでした。

 その後何年か、新しい作品も作りながら続けてきましたが、ひとり、また一人と結婚し、子育てが始まるようになり時間がとれなくなり、一時期休止することもありました。しかし、子育ても一段落する頃から、またまた再開。

 作品が決まると春に録音。そして夏までに人形や音源が完成し練習、そして公演・・・・という年間スケジュールをたてるのですが、なかなか予定通りに行きません。公演日程のほうが先行して作品を間に合わすという現実です。30年以上もやっていると、メンバーもそれぞれの職場で「それなり」の仕事上の責任が大きくなり、なかなか時間がとれないことがもっとも大きな原因かな?

 2000年に個人のホームページのひとつのコンテンツとして「影絵集団かげぼうし」を紹介。2002年からはサイトを独立させました。それを見てくださった京都府外からの公演依頼もまいこむようになってきました。
 2003年には初の遠征(飯田人形劇フェスタ)、途中1回だけ上演参加できなかったものの連続で劇人参加をしています。この人形劇フェスタが一年の活動の大きな目標になっています。(「かげぼうし」の慰安旅行・・・との位置づけもありますが)

 創設メンバーもそろそろ老年の域に近づいていますが、この10年間で元気のいい若手のメンバーの参加も増え、力を取り戻しています。また教員が中心だったメンバーもいろんな職域からの参加で活動の幅もでてくるようになりました。

これまでの公演歴
1990年以前の作品
  「杜子春」
  「こだまになった手紙」
  「赤ガラス大明神」
  「きつねとかわうそ」

1994年 作品「赤ガラス大明神」(リメイク版)
1995年 作品「杜子春」(リメイク版)
1996年 作品「ジャックと豆の木」
1997年 作品「てぶくろを買いに」(20分)
1998年 作品「龍の子太郎」(50分)
2000年 作品「マッチ売りの少女」(15分)
         「大工と鬼六」(15分)
2001年 作品「セロ引きのゴーシュ」
2004年 作品「杜子春」(再リメイク)
2006年 作品「茂吉のねこ」 「10ぴきのかえる」
2008年 作品「赤ガラス大明神」(再リメイク)
2009年 作品 童謡メドレー
2011年 作品「ジャックと豆の木」(リメイク)